コストを抑えて安心のフローリング部分補修
アパートの大家さんやマンションのオーナーさんを悩ませる問題の一つが、退去時に確認できるフローリングの傷や汚れです。
2年、3年と入居していれば、少なからず、傷ができる場合や日焼けや落ちないシミなどの汚れが発生します。
新たに入居者を募集するには、きれいな状態にしたいところですが、退去が生じるたびに全面的にフローリングを張り替えるとなれば、多額の投資となり、賃貸経営がうまくいかなくなります。
中には中途解約して短期間で退去が生じることもありますが、その場合でも、イスを引きずって傷が付いたり、タバコの焦げ穴ができていたり、ワインなどをこぼしてシミが落ちなくなっていたりと、ダメージが生じている場合も少なくありません。
入居期間の長短を問わず、退去時に困らされるフローリングのダメージは、低コストにて短時間で施工できる安心の部分補修で対応しましょう。
部分補修にもさまざまなやり方があり、業者の技術やノウハウ、傷や汚れの状態や大きさによっても、適切な方法が異なってきます。
よくある方法は、サネと呼ばれる個々のフローリング板のつなぎ目となっている部材を切り落として行う方法です。
傷や汚れがある部分の1枚を下地から引きはがし、下地の表面をならしてから、接着剤で新たなフローリング材をはめ込みます。
1枚だけ新しくなるので、補修したのがわかってしまう場合がありますので、色味をほかのフローリング材に合わせたものを選ぶなど工夫が必要です。
また、技術がない業者が行うとガタつきが生じる場合や浮いてしまうおそれがあるので注意しましょう。
ダメージの生じたフローリング材を壁の端から剥がして、新しい部材と交換するとともに、ほかのフローリングを張り直す方法です。
張り替えたいダメージを受けた部分が部屋の端から近ければ、比較的スムーズにできます。
サネを切り落とさないので仕上がりがきれいになるのがメリットですが、手間と時間がかかり、費用も割高になります。
ダメージが極小さな範囲や浅い場合には、コテやパテを使って補修することや専用の木片などをはめて、剥がれや穴を埋める方法での補修も可能です。
ヤスリなどを使ってささくれなどをならし、電気ゴテでフローリングと似た色の樹脂で傷を埋めることができます。
その後、フローリング保護剤を塗って電気ゴテで表面を平らにしたら、ヤスリやスチールウールで削って見た目をきれいにします。
最後にマニキュアで木目を描いて、ほかの部分と同じような状態に仕上げれば完了です。